暖かい春を心待ちにしているのは人も動物も、そして植物も一緒。
秋から冬にかけて、せっせと植えた球根たちもそろそろ芽を出し、
早い植物は花を咲かせ始めます。
春になり、沢山の花が咲き始めると、それだけで美しいと感じますが、カラーコーディネートして、人目を引くような美しい庭を演出してみませんか?
花でカラーコーディネイトする前に、色について簡単に説明しましょう。
色は不思議なパワーが宿っていると言われます。
例えば赤は気分を高揚させ、青は気分をゆったりさせる効果があるようです。
レスキュー隊の服や、救命具などに、オレンジ色が使われるのは
、
オレンジ色が持つパワーを利用したもの。
オレンジは遠くからでも発見しやすい色であると同時に、
パニックになった人の心と体のショックを和らげる効果もあるのです。
そんな色の持つパワーは私たちの体にもいろいろな効果があるようです。
色の持つパワーの例 |
|
黄 色 | 明るさや開放感を表す色。新陳代謝を活発にし、胃腸の働きを良くするパワーがあります。対人関係に効果を発揮!人と会うときや上手くコミュニケーションをとりたい時にパワーを与えてくれます。 |
赤 色 | エネルギーを持ち、主張を持つ色。血管や自律神経を刺激します。また、血圧や脈拍、呼吸数を高めるパワーがあります。 |
緑 色 | 平和や安心を与えてくれる色。安らぎを感じさせてくれる癒しの色。部屋の中に緑があったり森林浴をするとイライラがおさまるという人もいます。ストレスを発散させる効果があります。 |
青 色 | 落ち着き、冷静さ、さわやかさを感じさせる色。赤とは反対に、血圧や脈拍、呼吸数を減少させるパワーがあります。 |
例えばあなたにとってピンクはどんなイメージですか?優しいと感じる人も、
穏やかと感じる人もいるでしょう。では赤は?
激しい、情熱、熱い、元気・・・色の持つイメージは人それぞれです。
色のもつイメージの例 | |||
黄色 | 明るい。生き生きしている。 | オレ ンジ |
暖かい。 |
赤色 | 情熱。強い。 |
緑色 | さわやか。新鮮。自然。 |
青色 | みずみずしい。すがすがしい。 |
黒 | 暗い。寒い。 |
紫色 | エレガント。高尚。 |
白 | 清潔。清純。 |
例えば上の二つのグループではどちらがより暖かく感じられますか?
恐らくほとんどの人が左のグループの方がより暖かく感じるでしょう。
色によって感じる温度が違うことは、色の持つ性質のひとつなのです。
オレンジ色や赤、黄色は暖かい感じを与えるので「暖色」
青や緑、紫は冷たい感じを与えるので「寒色」と呼ばれます。
【色の性質の例】
●明るい色は軽く、暗い色は重く感じる。
●明るい色、暖色系は膨張して見え、暗い色、寒色系は収縮して見える。
左の図は“色相環”といい、赤、青、黄などの色合いを環状にあらわしたものです。
以下の4つのパターンで庭をコーディネートしてみましょう!
同系色
1種類、又は隣り合った3色をつかったコンビネーション
反対色
色相環でちょうど反対側に3色の組合せ
パステルカラー
やわらかい中間色
ビビッドカラー
カラフルではっきりした色合い
色づかいによって庭の表情、イメージは大きく変わります。色とりどりの花が出回る春。
まずは鉢ひとつだけでもカラーコーディネートしてみませんか
同色系でも使う色によってイメージは様々です。
さて、あなたはどんなイメージで攻めてみますか???
●白、黒、グレーは冷めたイメージがありますが、上品な雰囲気も出せます。
●黒っぽいネモフィラ、パンジーとシロタエギクのシルバーリーフを作った寄せ植えなどは
シックで雰囲気のある植え込みになります。
●花の大きさや形でエレガントで豪華な雰囲気が出せます。
●どんな色とも合わせやすく、ピンクやブルーと合わせればクールな印象、赤や黄色と合わせれば華やかな印象になります。
●赤や黄色などの強い色の間に白を置くと、そこで区切りのようなイメージになります。
■主役向き |
■脇役向き |
デルフィニューム、バラ、マーガレット、 クレマチス等・・・ |
スィートアリッサム、ペチュニア、 ニコチアナ、ノースポール、 パンジー、かすみ草等… |
●花の大きさや形でエレガントで豪華な雰囲気が出せます。
●どんな色とも合わせやすく、ピンクやブルーと合わせればクールな印象、赤や黄色と合わせれば華やかな印象になります。
●赤や黄色などの強い色の間に白を置くと、そこで区切りのようなイメージになります。
■主役向き |
■脇役向き |
バラ、ユリ、ヒマワリ、チューリップ、ダリア等・・・。 |
パンジー、マリーゴールド、ムルチコーレ、 キバナコスモス、等・・・。 |
● 色があざやかな花だけを集めると派手で見ていて疲れる色づかいになるので注意!
●あまり強すぎる場合はサーモンピンクなど同系のパステルカラーを加えると、強烈な印象を和らげてくれます。
●暖色の花とチョコレート色の葉と組み合わせると立体的で深みのある植え込みができます。
■主役向き |
■脇役向き |
バラ、ゼラニューム、ダリア、チューリップ、 スプレーギク、グロリオサ等・・・ |
ニコチアナ、サルビア、パンジー、 キンセンカ、ガザニア、 日々草、アスター等・・・ |
■主役向き |
■脇役向き |
クレマチス、アガパンサス、ラベンダー、 デルフィニウム、カンパニュラ等・・・ |
アリッサム、パンジー、ルピナス、 忘れな草、リンドウ、キキョウ、 ロベリア、ムスカリ等・・・ |
淡い色だけを集めた花壇は、
メルヘンチック、ファンタジーというイメージがあり、
見る人をやさしく穏やかな気分にしてくれます。
●ブルー、ピンク、白が基本の3色で使う量によってイメージが
変わります。
●ピンク系の花を多く用いるとかわいらしく華やかなイメージに、
そこにクリーム系をプラスすればふんわりやわらかな温かみのある
花壇になります。
●パステルカラーだけではチョットぼやけてしまうときは、
そこに同系色 の濃い色を少し加えると合体が引き締まります。
●濃いピンクから薄いピンク、白へとグラデーションを楽しむのも
素敵です。
●ただし、パステルカラーの場合、使う容器は白やオレンジ系の
テラコッタはさけ、木の樽やグレー系の方が調和します。
●鮮やかな赤、黄、ショッキングピンクは真夏の太陽がよく似合う
組み合わせで派手で強烈な個性を持つ植え込みを作りたい人に
向いてます。
●玄関先などの小スペースを個性的に演出してくれます。
●ビビッドな寄せ植えを作るときには、草丈を揃え、
細かい花はあまり使わず、中間色も混ぜないこと。
上手く組み合わせれば、必ず人目を引きます。
●代表的な組み合わせは、黄色と紫、赤と緑、オレンジと青。
●存在感のある花には細かい花プラス、というように花の形や大きさ、
ボリュームを選んで工夫すればお互いの美しさをよりいっそう引き出す
効果があります。
●お互いがあまり強すぎるときは、小さいパステルカラーの花を加えて
みましょう。お互いの色を中和し、やわらかな印象がプラスされます。
反対色の花の例 |
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秋から冬にかけてせっせと植えた秋植え球根の美しい花を見ながら、
これから植えて、夏まで楽しめる春植え球根をご紹介します。
■ポイント■
春に植え込むと90~100日位、夏に植え込むと70~80日位で花が咲くので、少しずつ植え込む時期をずらすと長い間花を楽しむ事ができます。
草丈が高く、風雨に弱いので、適当な支柱を添えた方が安全です。
植え時 |
開花期 |
草丈 |
植え付ける深さ |
4月~7月 |
6月~9月 |
80~120cm |
10~15cm |
■ポイント■
コンテナ植え用のミニサイズの物から草丈が120cmにまでなる品種があります。倒れやすいので、球根の植え付け時にあらかじめ支柱を立てておきます。日光を特に好むので、日陰になったりしない場所に植え付けます。水の与えすぎは、根腐れの原因になるので表土が乾いたら水をやりましょう
植え時 |
開花期 |
草丈 |
植え付ける深さ |
4月上旬 |
6月~11月 |
30~120cm |
5~10cm |
■ポイント■
日当たりのよい場所に芽の部分を下にして地中に差すように植えます。不要な枝は取り除き、風通しを良くしてあげると長く楽しめます。
植え時 |
開花期 |
草丈 |
植え付ける深さ |
3月~5月 |
6月~9月 |
2mまで |
5cm |
■ポイント■
高温を好みます。また、なるべく雨の当たらない場所で育てます。
植え時 |
開花期 |
草丈 |
植え付ける深さ |
2月~5月 |
6月~9月 |
50~70cm |
7~10cm |
■ポイント■
暑さにはたいへん強く、管理には手間がかかりません。ただし、乾燥には気をつけて水やりをこまめにします。
植え時 |
開花期 |
草丈 |
植え付ける深さ |
4月~6月 |
6月~10月 |
100~150cm |
9~15cm |
■ポイント■
水やりの時、球根に直接水がかからないように株元に水をやりましょう。翌年も花を楽しむために、花が終わったら、花茎を残し、花がらだけを切り取り、葉が黄色くなるまで球根を肥大させます。
植え時 |
開花期 |
植え付ける深さ |
3月~5月 |
6月~7月 |
球根の頭頂部を出し, |
花壇植えの場合 |
鉢植えの場合 |
|
球根の間隔は約30cm |
6号鉢に1球、7号鉢に2~3級 |
■ポイント■
日当たりと水はけのよい土地を好みます。鉢植えの場合、 8号鉢に 4球を目安にします。 2~ 3年おきに植え替えると花つきがよくなります。
植え時 |
開花期 |
草丈 |
4月~5月 |
5月~9月 |
30~50cm |
■ポイント■
日当たり、水はけ、保水性のよい土地に球根を20cm間隔に深さ10cmに植え込みます。
植え時 |
開花期 |
草丈 |
植え付ける深さ |
3月~5月 |
5月~6月 |
15~35cm |
10cm |
■ポイント■
7号位の深い鉢に 1球、頭頂部が隠れるくらい浅く植えます。日当たりのよい場所に植えますが、強い西日などは避けます。
植え時 |
開花期 |
草丈 |
植え付ける深さ |
4月~5月 |
6月~7月 |
30~50cm |
ごく浅く |
■ポイント■
夏場は半日陰の場所を選び、乾燥に注意すれば、長期間開花を楽しめます。
植え時 |
開花期 |
草丈 |
植え付ける深さ |
3月~5月 |
4月~6月 |
5~6cm |
2.5cm |
秋から冬にかけてせっせと植えた秋植え球根の美しい花を見ながら、
これから植えて、夏まで楽しめる春植え球根をご紹介します。
■ポイント■
日当たりがよく肥沃な土を好みます。水やりはこまめにしましょう。
植え時 |
開花期 |
草丈 |
3月~5月 |
7月~9月 |
30~40cm |
植え付ける深さ |
鉢植えの場合 |
|
5cm |
球根の頭頂部を出し, |
■ポイント■
「レインリリー」とも呼ばれ、雨後の翌日には花弁が伸びてきます。花壇の縁取りにまとめて植えると美しいです。
数年は掘り上げないでおくと、自然に株立ちして花つきがよくなります。
植え時 |
開花期 |
草丈 |
植え付ける深さ |
3月~6月 |
7月~9月 |
10cm~20cm |
10cm |
■ポイント■
花持ちがよく20日間以上咲き続けます。大球は25cm平方に 1球で、小型球は20cm平方に 1球を植えます。
植え時 |
開花期 |
草丈 |
植え付ける深さ |
3月~4月 |
7月~8月 |
60~80cm |
5~7cm |
■ポイント■
15cm平方に 1球が目安。花を若切りすると茎が曲がりますから 2~ 3輪咲いてから切花にするとよいでしょう。
植え時 |
開花期 |
草丈 |
植え付ける深さ |
3月~5月 |
7月~9月 |
60~90cm |
12~15cm |
■ポイント■
高温と強い直射日光を嫌うので、風通しのよい半日陰が適します。夏は水のやりすぎによる過湿と多肥による根腐れに注意します。
植え時 |
開花期 |
草丈 |
3月~5月 |
7月~10月 |
20~30cm |
■ポイント■
日当たりがよく湿度の高い所に、20cm平方に 1球を上に向けて植えます。鉢植えの場合は 6号球に 1球が目安です。
植え時 |
開花期 |
草丈 |
植え付ける深さ |
4月~5月初 |
8月~9月 |
60cm |
7cm |
■ポイント■
15cm平方に1球を植えます。通気よくし、乾燥ぎみに育てますが、盛夏は夕方にたっぷりと水やりします。
植え時 |
開花期 |
草丈 |
植え付ける深さ |
3月~5月 |
7月~8月 |
30~80cm |
5cm |